社内のナレッジベースを充実させようとすると、書籍の内容をどう取り込むかが課題になります。紙の本ならスキャンですが、電子書籍は形式もプラットフォームもばらばらです。
この検証では、AppleScript+シェルスクリプト+Claude Codeで電子書籍からの情報抽出を試しました。結果はプラットフォームによって明確に分かれました。
この検証の概要
検証時期 | 2026年2月(2/1〜2/4) |
|---|---|
技術スタック | AppleScript / シェルスクリプト / Claude Code |
やりたかったこと | 電子書籍内の情報をナレッジベースに取り込むための抽出自動化の検討 |
結果 | 翔泳社サイトは成功/Kindleブラウザ版は高度な保護により取得不可 |
判定 | 条件付きで導入可(対象プラットフォームによる) |
本記事は自社での技術検証の記録です。実施にあたっては、対象サービスの利用規約および著作権法の範囲内で行う必要があります。
結論:保護の強さはプラットフォームごとに大きく違う
同じ手法を2つのプラットフォームに試した結果がこれです。
対象 | 結果 |
|---|---|
翔泳社サイト | 成功 |
Kindleブラウザ版 | 高度な保護により取得不可 |
技術的にできるかどうかは、手法ではなく相手側の実装で決まります。同じスクリプトでも、コンテンツ保護の実装が強い側では通りません。
自動化の可否を検討するとき、「やり方を工夫すればできる」と考えがちですが、そもそも通らない領域があります。この見極めは早い段階で行うほうが無駄がありません。
AppleScript+シェルスクリプトという構成
実装はAppleScriptとシェルスクリプトを組み合わせ、Claude Codeで実装する形をとりました。
Webスクレイピングというと専用ライブラリを思い浮かべますが、画面上の操作を伴う処理ではOS側の自動化機能が有効な場合があります。AppleScriptはmacOSのアプリケーション操作を扱えるため、ブラウザ操作を含む処理と相性があります。
ただし今回の結果が示すとおり、この構成でも保護が強いプラットフォームは突破できません。手段を変えれば解決するという性質の問題ではありませんでした。
「できない」を記録する価値
この検証は、片方が失敗に終わっています。しかし記録としては十分な価値があります。
- 同じ課題を検討する際に、再度同じ試行をしなくて済む
- ナレッジベース構築の設計時に、対象を現実的な範囲に絞れる
- 「なぜその方法を採らなかったか」の根拠が残る
検証ログは成功だけを残すものではありません。不可だった記録は、次に同じ判断をする人の時間を節約します。
よくある質問
なぜ電子書籍から情報を抽出したかったのですか?
電子書籍内の情報をナレッジベースに取り込むためです。抽出を自動化できれば、社内で参照できる形に整理しやすくなります。
どのプラットフォームで成功しましたか?
翔泳社サイトでは成功しました。一方、Kindleブラウザ版は高度な保護により取得できませんでした。
Kindleが取得できない理由は何ですか?
プラットフォーム側の高度なコンテンツ保護によるものです。手法を変えれば解決するという性質の問題ではありませんでした。
まとめ
- AppleScript+シェルスクリプト+Claude Codeで、電子書籍からの情報抽出自動化を検証
- 翔泳社サイトは成功、Kindleブラウザ版は高度な保護により取得不可
- 自動化の可否は手法ではなく相手側の実装で決まる。早い段階での見極めが有効
- 不可だった記録も検証ログとして価値がある。同じ試行の重複を防げる
自動化を検討する際は、技術的な実現可能性を先に確認しておくと計画が立てやすくなります。あわせて、対象サービスの利用規約と著作権法の範囲内で行うことが前提になります。
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