Microsoft Clarityはヒートマップやセッション記録を無料で使える解析ツールですが、確認するにはダッシュボードにログインする必要があります。「このページ、どこでユーザーが詰まってる?」を知りたいだけのときに、その一手間が挟まります。
先に検証したGA4 MCPと同じ発想で、Clarity MCPサーバーを構築し、チャットからサイト訪問者の挙動データを取得できるようにしました。GA4と同等の利便性が確認できた一方、同じ制約も引き継いでいます。
この検証の概要
検証時期 | 2025年8月(8/2〜8/8) |
|---|---|
使用ツール | Clarity MCP server / Claude Desktop |
やりたかったこと | 自社サイトのエンゲージメント情報を、ダッシュボードにアクセスせずMCP経由で取得する |
結論 | チャット経由でのエンゲージメント情報取得に成功。GA4 MCPと同等の利便性を確認し、実用化推奨 |
できなかったこと | GA4と同様、Google広告との直接連携情報は取得できない |
本記事は自社での検証記録です。ログイン工数の削減率などの定量測定は行っていないため、数値は掲載していません。
結論:ページURLを渡すだけで、ユーザーの詰まりが要約される
この検証で最も実用的だったのがこれです。
特定のページURLを指定するだけで、そのページのユーザー行動を要約してくれます。デッドクリック(反応しない箇所へのクリック)のような、改善のヒントになる挙動が言葉で返ってきます。
ヒートマップは視覚的で分かりやすい反面、「で、結局どこが問題なのか」を読み取るには慣れが要ります。そこをAIが言語化してくれるため、解析ツールに不慣れなメンバーでも改善の議論に入れます。
構成
Claude Desktop
↓ Clarity MCP server(Microsoft公式)
Microsoft Clarity のデータ
→ 訪問者の挙動・ヒートマップ・セッション情報技術的なポイントとして、Microsoft公式のMCPサーバーを使うことで安定したデータ連携が可能でした。非公式の実装を挟まずに済むぶん、保守の面でも安心して使えます。
GA4 MCPとの関係
この検証は、先に実施したGA4 MCPの検証と同じ操作感を目指したものです。結果として、GA4 MCPと同等の利便性が確認できました。
ツール | 分かること |
|---|---|
GA4 MCP | PV・セッション・流入元などの「数」 |
Clarity MCP | デッドクリックなどページ内の「挙動」 |
両方を繋いでおくと、「数字が落ちている」から「そのページのどこで詰まっているか」まで、チャットの中で追えるようになります。数と挙動は別のツールに分かれているものですが、入口をAIに寄せると境目が消えます。
制約:広告経由の流入分析には届かない
GA4 MCPと同じ壁がここでも出ました。Google広告との直接連携情報は取得できません。
広告経由の流入がどう振る舞ったかを分析したい場合、この構成では完結しません。広告分析については、別途Google Ads用のソリューションが必要になるというのが今回の整理です。
解析ツール側のMCPを揃えても、広告データだけは別系統として残る。ここは構成を考える際の前提にしておく必要があります。
よくある質問
Clarityの画面を開かなくてよくなるということですか?
日常的な確認については、そのとおりです。ページURLを渡して挙動を要約させる、という使い方であればチャット内で完結します。ヒートマップを実際に目で見て確認したい場面では、ダッシュボードを開くことになります。
GA4 MCPとどちらを先に入れるべきですか?
見たいものによります。アクセス数の推移を追いたいならGA4、ページ内での詰まりを見たいならClarityです。両方入れておくと、数字から挙動まで一続きで追えるようになります。
広告データはどうすればいいですか?
この構成では取得できません。Google Ads用の別のソリューションを併用する必要があります。GA4 MCPでも同じ制約があったため、解析ツール側のMCPだけでは広告分析は完結しない、と考えておくのが安全です。
まとめ
- Clarity MCPにより、チャット経由でサイト訪問者の挙動データを取得できるようになった
- ページURLを指定するだけで、デッドクリックなどのユーザー行動を要約してくれる
- Microsoft公式のMCPサーバーを使うことで、安定したデータ連携が可能
- GA4 MCPと同等の利便性を確認。ただしGoogle広告との連携情報は取得できないという制約も同じ
解析ツールは入れたきり見なくなりがちですが、確認までの手数を減らすと参照される回数が変わります。今回はその手数を削る検証でした。
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