YouTubeのバズ動画リサーチや競合分析は、やること自体は単純です。条件に合う動画を探して、再生数と投稿日を控えて、リストにする。単純だからこそ、手作業でやると膨大な時間を吸われます。
MakeとYouTube Data APIを組み合わせ、この動画収集作業をほぼゼロにしました。Makeの標準モジュールでは足りず、APIを直接叩く構成に切り替えたことが鍵でした。
この検証の概要
検証時期 | 2025年9月(9/16〜9/17) |
|---|---|
使用ツール | Make / YouTube Data API v3 |
やりたかったこと | 手動での動画収集・数値チェック(再生数・投稿日等)の工数を削減する |
成果 | 動画収集にかかる作業時間をほぼゼロに短縮。条件に合致する動画リストをスプレッドシート等へ即座に蓄積 |
設計判断 | Makeの標準モジュールでは詳細検索に限界があったため、「API Call」で直接叩くカスタムロジックを構築 |
判定 | 完了(汎用ロジック確立) |
本記事は自社での検証記録です。削減時間の実測は行っていないため、「ほぼゼロ」という定性的な表現にとどめています。
結論:標準モジュールを捨ててAPIを直接叩く
この検証で最も重要な判断がこれです。
Makeの標準モジュールでは、詳細な検索条件を指定するのに限界がありました。そこで標準機能に頼らず、YouTube Data APIを直接叩く「API Call」モジュールでカスタムロジックを組みました。
この切り替えには2つの効果がありました。
- 高度なフィルタリングが可能になる — 投稿期間、言語、並び順などを細かく指定できる
- クォータ(API利用制限)を節約できる — 必要なデータだけを取りに行けるため無駄が減る
ノーコードツールは標準モジュールで組むのが本来の使い方ですが、「痒いところに手が届かない」と感じたらAPIを直接叩く選択肢を持っておくと、できることの幅が変わります。
精度の高いリサーチ環境をどう作るか
検索パラメータを調整できるようになったことで、リサーチの質そのものが変わりました。
調整項目 | 効果 |
|---|---|
投稿期間 | 直近のトレンドだけに絞れる |
言語 | 対象とする地域の動画だけを拾える |
並び順 | 再生数順・新着順などリサーチ目的に合わせられる |
条件に合致した動画は、スプレッドシート等へ即座に蓄積されます。あとは溜まったリストを見て判断するだけ、という状態になりました。
つまずいたこと:非エンジニアへの展開
実用面での課題がこれです。APIの仕様理解が必要になるため、非エンジニアにそのまま渡すことができません。
API Callを使う構成は柔軟な反面、パラメータの意味が分からないと触れません。「キーワードを変えたい」というだけの用事でも、エンジニアに依頼することになってしまいます。
対応:パラメータ化してテンプレート化する
解決策として、設定値をパラメータ化し、ユーザーがキーワードや期間を書き換えるだけで済むテンプレートを作成しました。
APIの複雑さはテンプレートの中に隠し、触る場所を「キーワード」「期間」だけに絞るという設計です。これで非エンジニアにも展開できる形になりました。
自動化を組織で使うときは、作った本人以外が触れるかどうかで定着が決まります。「どこを触ってよいか」を絞ることが、そのままマニュアルの代わりになります。
次の展開:GASへの移植
今後の方針として、同様のロジックをGAS(Google Apps Script)へ移植することを検討しています。狙いは実行コストの完全無料化と、さらなる柔軟性です。
Makeは組み立てが速い一方、実行回数に応じたコストが発生します。ロジックが固まった後は、GASに移すほうが安く運用できます。
よくある質問
Makeの標準モジュールでは何が足りないのですか?
詳細な検索条件の指定に限界があります。投稿期間や言語、並び順といったパラメータを細かく制御したい場合は、API Callで直接叩く必要がありました。
APIのクォータは大丈夫ですか?
むしろAPI Callのほうが節約できます。標準モジュールは余分なリクエストが発生しがちですが、直接叩けば必要なデータだけを取りに行けます。
非エンジニアでも使えますか?
そのままでは難しいため、設定値をパラメータ化したテンプレートを作成しました。ユーザーはキーワードと期間を書き換えるだけで使えます。API仕様の理解は不要です。
どのくらい時間が短縮できましたか?
動画収集の作業時間はほぼゼロになりました。ただし実測は行っていないため、具体的な削減時間はお答えできません。
まとめ
- Make × YouTube Data API v3 で、動画収集の作業時間をほぼゼロに短縮
- 標準モジュールでは詳細検索に限界。API Callで直接叩くカスタムロジックに切り替えた
- この切り替えで高度なフィルタリングとクォータ節約を同時に実現
- 非エンジニアへの展開には、設定値をパラメータ化したテンプレート化が必須
- 次はGASへ移植し、実行コストの無料化を目指す
ノーコードツールは「標準機能で組む」のが基本ですが、限界を感じたときにAPIへ降りられるかどうかで、実現できる範囲が大きく変わります。
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