Microsoft Copilotの料金プランは、Copilot Proの廃止と再編で体系が複雑になりました。「Officeアプリでも使いたい」と思ったとき、どのプランが必要なのかが分かりにくい状態です。
この調査では、個人向け・法人向けそれぞれのプラン体系と、2026年4月15日の仕様変更の影響を整理しました。
この調査の概要
調査時期 | 2026年4月20日 |
|---|---|
対象 | Microsoft Copilot(個人・法人向けプラン) |
やりたかったこと | Copilot Chat単体の無料利用と有料プランで何が変わるかを整理し、用途・規模に合った最小コストプランを選定できるようにする |
方法 | 公式サイト情報・報道情報による情報収集(実機検証は未実施) |
判定 | 条件付きで導入可(用途・コストに応じてプランを選択) |
本記事の料金・仕様は2026年4月20日時点の情報です。Microsoftのプラン変更により変動する可能性があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。
結論:用途で3つに分かれる
選定の判断はシンプルです。
用途 | 必要なプラン |
|---|---|
チャットのみ | 無料で十分、課金不要 |
Officeアプリと組み合わせたい(最小コスト) | Microsoft 365 Personal(¥2,130/月) |
高度なAIエージェント・Deep Research等も使いたい | Microsoft 365 Premium(¥3,200/月) |
無料のCopilot Chatでも、基本的なAIチャット・画像生成・Web検索は利用可能です。まず無料で試し、Office内で使いたくなった段階で課金を検討するのが無駄がありません。
個人向け料金プラン(2026年4月時点)
プラン | 月払い | 年払い | 主な内容 |
|---|---|---|---|
無料(Copilot Chat) | ¥0 | ¥0 | チャット・画像生成(制限あり)・Web検索 |
Microsoft 365 Personal | ¥2,130 | ¥21,300 | 1人用・1TBストレージ・基本Copilot+Officeアプリ |
Microsoft 365 Family | ¥2,740 | ¥27,400 | 最大6人共有・6TBストレージ(AI機能は契約者本人のみ) |
Microsoft 365 Premium | ¥3,200 | ¥32,000 | フルCopilot機能+高度AIエージェント(旧Copilot Pro相当) |
注意すべきはFamilyです。最大6人で共有できますが、AI機能は契約者本人のみという制限があります。家族でAIを使いたい目的では選択肢になりません。
Copilot Proは廃止されている
体系が分かりにくくなった原因がこれです。
Copilot Proは2025年に廃止され、「Microsoft 365 Premium」に統合済みです。単体での新規購入はできません。
加えて、2026年3月以降、Microsoft 365 PersonalユーザーもCopilot Chat経由でWord/Excel/PowerPointエージェントが順次使えるようになり、PremiumとPersonalの差は縮まっています。ただしデスクトップOfficeでのフル活用にはPremiumが推奨されます。
Office系アプリでCopilotを使う条件
使いたい機能 | 必要なプラン |
|---|---|
Copilot Chat(Web版のみ) | 無料 |
Office内でのCopilot基本機能 | Microsoft 365 Personal以上 |
Word/Excel/PowerPointエージェント(Chat経由) | Microsoft 365 Personal以上(2026年3月〜順次開放) |
デスクトップOfficeでのCopilotフル活用 | Microsoft 365 Premium推奨 |
法人向け:ベースプランにCopilotは含まれない
ここが法人検討時の最大の落とし穴です。
プラン | 月額換算(年払い) | Officeアプリ | 対象規模 |
|---|---|---|---|
Business Basic | 約¥750 | Web版のみ | 300ユーザー以下 |
Business Standard | 約¥1,560 | デスクトップ版込み | 300ユーザー以下 |
Business Premium | 約¥2,750 | デスクトップ版+高度セキュリティ | 300ユーザー以下 |
これらのベースプランにCopilot機能は含まれません。利用するには別途アドオンが必要です。
プラン | 月額(ユーザー/月) | 対象規模 | 購入条件 |
|---|---|---|---|
Copilot Business(キャンペーン ~2026/6/30) | ¥2,698 | 300ユーザー以下 | Business Basic/Standard/Premium いずれかが必須 |
Copilot Business(通常価格) | ¥3,148 | 300ユーザー以下 | 同上 |
Copilot Business(月払い) | ¥3,778 | 300ユーザー以下 | 同上 |
Microsoft 365 Copilot(大企業向け) | 約¥4,500($30相当) | 制限なし | Enterprise系ライセンスが必要 |
つまり法人でCopilotを使うには「ベースプラン+アドオン」の2階建てになります。Business Standard(約¥1,560)+ Copilot Business(¥2,698)で、1ユーザーあたり月額約¥4,258という計算です。
時期に注意:値上げが控えている
- 法人向けCopilot Businessのキャンペーン価格(¥2,698/月)は2026年6月30日まで。7月以降は¥3,148/月に値上がり予定
- 2026年7月に法人向けベースプラン(Business Basic/Standard)も値上げ予定
導入時期によって、年間コストが変わります。検討中の場合はこの期限を織り込む必要があります。
2026年4月15日の仕様変更
法人にとって影響の大きい変更です。
組織規模 | 変更内容 |
|---|---|
2,000シート以上(エンタープライズ) | Word・Excel・PowerPoint・OneNoteでのCopilot Chatが完全廃止。有料ライセンス必須 |
300〜2,000シート未満 | 「Copilot Chat (Basic)」として機能制限が明示される |
300シート以下(中小企業) | 「標準アクセス」として一部制限(音声機能非提供・ピーク時制限) |
個人向け | 影響なし |
Outlook | 全組織で引き続き利用可能(例外) |
注目すべきは最後の行です。法人向けで唯一、Outlookだけは全組織で無料のまま継続利用可能です(2026年4月15日以降も)。
「無料でどこまで使えるか」は、アプリ単位で確認する必要があります。組織全体で一律ではありません。
無料と有料で何が変わるか(法人)
機能 | Copilot Chat(無料) | Copilot Business(有料) |
|---|---|---|
エンタープライズデータ保護 | あり | あり |
Webベースのチャット | あり | あり |
社内データ(メール・ファイル)への接続 | なし | あり |
Word/Excel/PowerPoint内統合 | 制限あり(4/15以降さらに縮小) | フル統合 |
Teams会議の要約・文字起こし | なし | あり |
Outlookのメール要約・下書き | 一部のみ | フル機能 |
カスタムエージェント作成 | なし | あり |
画像生成 | なし | あり |
リクエスト上限 | 約20回/日 | 実質無制限 |
有料版の本質的な価値は「社内データへの接続」です。メールやファイルを踏まえた回答ができるかどうかが、無料版との決定的な差になります。
汎用的なチャットだけなら無料版や他社サービスでも足ります。自社のデータを使わせたい場合にのみ、有料ライセンスの意味が出ます。
アプリ別にできること(法人・Copilot Business)
アプリ | できること |
|---|---|
Word | 提案書・議事録・報告書の下書き自動生成、自然言語での文書指示 |
Excel | データ分析・集計を自然言語で指示、関数・条件付き書式のサポート |
PowerPoint | テキスト指示だけでスライド自動生成 |
Teams | 会議の自動要約、次のアクション提示、遅刻参加者へのキャッチアップ |
Outlook | メール自動要約、返信下書き自動生成 |
他社サービスとの比較
項目 | Microsoft Copilot(Premium) | ChatGPT Plus | Google Gemini Advanced |
|---|---|---|---|
月額コスト | ¥3,200 | 約¥3,000 | 約¥2,900 |
Office統合 | ◎ | △(プラグイン経由) | △(Google Workspace連携) |
無料プランの充実度 | ○ | ○ | ○ |
日本語対応 | ○ | ◎ | ○ |
価格帯はほぼ横並びです。差がつくのはOffice統合の深さで、既存のOfficeユーザーには親和性が高くなります。逆に言えば、Officeを使わない用途では選ぶ理由が薄くなります。
よくある質問
Copilot Proはまだ買えますか?
買えません。2025年に廃止され、Microsoft 365 Premiumに統合されました。
ExcelやPowerPointでCopilotを使うには何が必要ですか?
個人ならMicrosoft 365 Personal(¥2,130/月)以上が必要です。デスクトップOfficeでのフル活用にはPremium(¥3,200/月)が推奨されます。法人の場合はベースプランに加えてCopilotアドオンが必要です。
法人でCopilotを使う総額はいくらですか?
ベースプラン+アドオンの2階建てになります。Business Standard(約¥1,560)+ Copilot Business(キャンペーン価格¥2,698)で、1ユーザーあたり月額約¥4,258です。ただしキャンペーンは2026年6月30日までで、7月以降は値上がり予定です。
無料版と有料版の一番の違いは?
社内データ(メール・ファイル)への接続の可否です。Teams会議の要約やカスタムエージェント作成も有料版のみです。汎用チャットだけなら無料版で足ります。
まとめ
- 選定基準は3つ。チャットのみ→無料/Office連携→Personal(¥2,130)/高度なエージェント→Premium(¥3,200)
- Copilot Proは2025年に廃止、Microsoft 365 Premiumに統合済み
- 法人は「ベースプラン+Copilotアドオン」の2階建て。ベースプランにCopilotは含まれない
- Copilot Businessのキャンペーン価格(¥2,698)は2026年6月30日まで。7月には値上げ予定
- 2026年4月15日以降、2,000シート以上の組織ではOffice内Copilot Chatが完全廃止。ただしOutlookは例外的に継続
- 有料版の本質的な価値は社内データへの接続。汎用チャットだけなら無料版で足りる
AIツールの選定では、機能一覧より「無料でどこまでできるか」を先に把握すると判断が速くなります。そのうえで、自社データを使わせる必要があるかを基準に置くと迷いません。
株式会社AI棒では、こうしたAI活用の検証を日々行い、企業のAIツール選定・導入を支援しています。ご相談はお問い合わせフォームから、継続的な伴走支援についてはAI参謀をご覧ください。
