「デモを見せた商談は決まりやすい」——営業の現場では感覚的に語られる話です。しかし本当にそうなのか、どのタイミングで見せるのが効くのかは、データがなければ確かめられません。
商談の質を可視化し、成約率と「実演(デモ)」「ヒアリング時間」の相関を特定する取り組みを進めています。あわせて、予約者への自動ラベル付け(HOT/COLD)や、実演時のワークフローも構築しました。
この検証の概要
検証時期 | 2025年11月(11/8〜11/21) |
|---|---|
使用ツール | Zoom / Make / GAS / LLM |
やりたかったこと | 商談後のリスト記入漏れ防止と、トップ営業の動き(フレーズ、実演タイミング)の標準化 |
稼働したもの | リスト記入アラートとDiscordへの自動通知が安定稼働 |
実装したもの | 予約者への自動ラベル付け(HOT/COLD)/営業実演時のMakeワークフロー |
状況 | 運用監視および高度分析フェーズ |
本記事は自社での検証記録です。成約率の変化などの測定は行っていないため、数値は掲載していません。
結論:トップ営業の動きを項目に分解する
この取り組みの狙いは、属人的な「うまさ」を再現可能な項目に落とすことです。
具体的には、次の要素をLLMに分析させるプロンプトを構築しました。
- 商談中のヒアリング時間 — どれだけ相手の話を聞けているか
- 質問の密度 — 踏み込んだ質問ができているか
- 実演(デモ)のタイミング — いつ見せているか
- 使っているフレーズ — どんな言い回しが効いているか
「あの人はうまい」で終わらせず、何がうまいのかを分解する。分解できれば、他のメンバーにも渡せます。これが標準化の実質的な中身です。
HOT/COLDの自動ラベル付け
商談前の段階でも仕込みを入れました。予約者への自動ラベル付け(HOT/COLD)です。
すべての商談に同じ準備をするのは非効率です。温度感が事前に分かれば、力の入れどころを配分できます。これが自動で付くようになると、営業側の判断が速くなります。
実演用のワークフロー
営業実演時のMakeワークフローを構築し、動作確認まで完了しています。
デモは、その場の準備に手間がかかる工程です。ここを仕組み化しておくと、「デモを見せるかどうか」の判断に、準備コストが影響しなくなります。本来は相手にとって必要かで決めるべきものです。
土台として先に片付けたこと
分析の前段として、リスト記入に関するアラート通知とDiscordへの自動通知が安定稼働に入っています。
記入されていないデータは分析できません。「デモの有無と成約率の相関」を見ようとしても、デモの有無が記録されていなければ何も分かりません。アラートで記入漏れを防ぐことが、分析の前提になります。
横展開の検討
この仕組みの応用として、講師評価制度への横展開(n8n活用)の検討を開始しています。
「話し方を分析して、良い動きを特定する」という構造は、営業に限りません。研修講師の評価にも同じ考え方が使えます。一度作った分析の枠組みは、対象を変えて再利用できます。
よくある質問
何を分析しているのですか?
商談中のヒアリング時間、質問の密度、実演のタイミング、使っているフレーズです。これらと成約率の相関を見ることで、トップ営業の動きを再現可能な形に分解します。
HOT/COLDはどう判定していますか?
予約者への自動ラベル付けとして実装しています。事前に温度感が分かることで、商談準備の力の入れどころを配分できます。
なぜリスト記入のアラートが必要なのですか?
記入されていないデータは分析できないためです。デモの有無と成約率の相関を見ようとしても、デモの有無が記録されていなければ何も分かりません。分析の前提条件です。
成約率は上がりましたか?
この検証では成約率の測定は行っていません。現在は運用監視および高度分析のフェーズです。
まとめ
- 商談の質を可視化し、成約率と実演・ヒアリング時間の相関を特定する取り組みを推進
- ヒアリング時間、質問密度、実演タイミング、フレーズをLLMで分析するプロンプトを構築
- 予約者へのHOT/COLD自動ラベル付けで、商談準備の力の配分を可能に
- 実演用のMakeワークフローで、準備コストがデモ実施の判断に影響しない状態をつくる
- 前提としてリスト記入アラートが安定稼働。記入されないデータは分析できない
- 同じ枠組みを講師評価制度へ横展開する検討を開始
営業の標準化は「うまい人のやり方を真似る」だけでは進みません。何がうまいのかを項目に分解して、初めて渡せるものになります。
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